【おもひでぽろぽろ】を考察! 伝えたいことやその後の意味

1991年に公開された「おもひでぽろぽろ」は、20代~30代の女性から多くの共感を得た作品。

同世代の女性が「おもひでぽろぽろ」のどのような部分に共感を得たのか、管理人の感想を交えて考察しました。

また、タエ子とトシオが最終的に結婚するのかも考察します。

「おもひでぽろぽろ」作品概要

「おもひでぽろぽろ」のあらすじ、スタッフなどをご紹介します。

あらすじ

27歳会社OLのタエ子、会社の仕事は全然面白くない。

東京育ちのため、子供の頃から農業に憧れがありOLになった後も休暇を取って農業体験に。

昔から納得するまでいろいろ考えてしまう子だったが、その考えは農業でも活かせるかもしれないと考えはじめるが。

スタッフ

原作

70%offクーポン使用可
2011年 青林堂
おもひでぽろぽろ
岡本蛍
上下巻1,540円⇒1,040円

監督

脚本・監督は高畑勲監督

「おもひでぽろぽろ」を考察

「おもひでぽろぽろ」が女性たちの共感を得た理由を、管理人の感想を交えて考察します。

会社が退屈

27歳の会社OLタエ子は、会社の仕事は全然面白くないと思っています。

同世代女性の共通点

学校を卒業して、ただなんとなくたどり着いたのが普通の会社員だった。

というだけで、管理人を含めて映画を観た多くの女性が、仕事を別に好きでやっているわけではない、詰まらないけど生活や世間体のために我慢して働いているのではないでしょうか。

主人公のタエ子が、そんな働く大多数の女性が会社が詰まらないという思いを代弁しているのです。

年休を取って、子供時代憧れていた田舎暮らし&農作業をしたいと泊りがけの農業体験に行きます。

同世代女性の共通点

管理人もまた、年休を取っては稼いだお金を使って国内一人旅をしていました。現実の世界=仕事では自己実現できないけれど、有給休暇を使って自分の好きなことをやっていました。

親につぶされた夢

タエ子は、学校の演劇の舞台で評価されて、大学の演劇部にスカウトされます。母親も喜んでくれたのですが、父親の演劇なんてダメだという一言でおじゃんに。

タエ子は自分に演劇の才能があったのではないかという心残りがあり、高校時代演劇部に入りましたが別に才能なんてなかったと実感します。

同世代女性の共通点

子供時代、やりたかったこと、行きたかったことを父親に否定されて諦めた経験ってありませんか? 実は管理人にはあるんですよね。そのときそれを選択していたらどんなに楽しかったかと、どんな道があったのかと。子供時代できなかったことをその後大人になってから実現しようとする人は多いのではないでしょうか。

考え過ぎる

タエ子は小学校時代分数の割り算で躓いてしまいます。分数が難なくできた友人は普通に結婚して子供を持ち幸せに暮らしています。

同世代女性の共通点

分数の割り算ができないなんて頭が悪いのかもという意見もありますがタエ子の場合は、自分で納得できるまで色々と考えるという特徴があるんです。

一方、分数が難なくできた友人は、社会のレールを何の疑問もなく進むので、社会的に適切とされるときに結婚し人並の幸せを手に入れることができるのでしょう。

管理人も学校の勉強についてはイロイロと考えてしまい点数の良い方ではなかったんですね。

ほうれい線

映画では、タエ子やトシオが笑ったとき、顔のほうれい線が描かれているのが気になったという方は多いでしょう。

笑ったときにほうれい線が濃いがゆえに、タエ子やトシオが笑ったときは実年齢より老けて見えるという印象も。

タエ子とトシオのほうれい線を描いたのは、高畑監督から「デコボコした顔がほしい」=リアルな顔を依頼されたからだそうです。

ほうれい線を描くことで人間の生々しさや美しさを描こうとしたのでしょう。

その後の意味

タエ子が色々考え過ぎて分数ができなかった過去をトシオは、自分が納得いくまでこだわる姿勢はすごいと評価してくれるなど、2人の愛称はバッチリ。

ただ、タエ子とトシオの関係が最終的に結婚ということになるのかというのはハッキリとは描かれておらず、タエ子がもう一度山形のトシオに会いに行く電車の中のシーンが描かれ、未来はどうなるか分からないといった終わり方になっています。

イチ視聴者としての期待としては、タエ子とトシオに結婚して欲しいとは思います。

しかし現実問題としては、タエ子が東京を捨てられるのか? 本当に農業という仕事でいいのか? は難しいところですね。