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【天空の城ラピュタ】伝えたいことやその後の考察を解説

天空の城ラピュタ」の伝えたいことを考察解説!

ラピュタは自然破壊への警告などメッセージ性の高い作品でもある事はよく知られています。

最近になりもう一度ジブリ作品を見直したくて全24作品&関連本を読んでみたところ、ラピュタの伝えいたいことは以下3つであると感じます。

  • 仲間と力を合わせて物事を解決
  • 人類の発展に対する警告
  • 目先の欲を優先させることが破滅へ
 

子供のころは分からなかったけれど、大人になって色々な人と働き社会経験を経る中で、ラピュタで述べられていることは、真実であると感じました。

新しい発見も踏まえて、「天空の城ラピュタ」の伝えたいことの考察を解説します。

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「天空の城ラピュタ」作品概要

あらすじ

代々譲り受けた石を持つ少女シータ、石を狙う軍隊や海賊。シータは、石の秘密を知るために途中出会った少年パズーと「天空の城ラピュタ」を目指します。追ってきた軍隊のムスカはラピュタの生き残りでありシータの持つ石を使ってラピュタの王になり地上をも支配しようと企んでいました。ムスカの支配の野望を打ち砕くために、パズーとシータは「滅びの言葉」を使いラピュタを滅ぼします。

あらすじ
「天空の城ラピュタ」あらすじネタバレあり

監督など

原作・脚本・監督:宮崎駿

ラピュタ伝えたいことを子供視点で考察

ラピュタ子供のころ見た感想と大人になってからもう一度見直した感想を合わせて伝えたいことを考察しました。

ゆきにゃん
壮大な冒険ストーリーに感動!!

「天空の城ラピュタ」は管理人が初めて見たジブリ作品。当時10歳くらいで、TVで初めて見た時は、こんなアニメ映画見たことないし、すごく壮大で大人っぽいストーリーだと思ったことを覚えています。

多くのジブリ作品を見ましたが、管理人にとっては「天空の城ラピュタ」は一番好きな作品。

全てのジブリ作品に言えると思いますが、ジブリ作品は主人公が10代前半の女の子であることが大半です。

そのため見ている子供は、主人公にそのまま感情移入し、主人公が冒険しているのと同じように自分も冒険しているように感じていたのです。

子供時代、自分の同じ10代前半の子供たちが活躍する姿に、自分がさも冒険しているような気持ちを重ねたものです。

ラピュタ伝えたいことを大人視点で解説

ラピュタは、確かに自然破壊や悪を倒すストーリではありますが、その1つ1つのエピソードをとっても多角的に捉えることができることに気が付きました。

ラピュタの伝えたいメッセージを以下4つ考察しました。

仲間との助け合いで力が倍増し難しい問題も解決できる

バズーとシータ、その他海賊の仲間たちと助け合い力を合わせながら、ラピュタを目指すというストーリー。

中でも海賊のドーラは非常に魅力的なキャラクターで、パズーとシータの手助けをしながら見守ってくれているのです。

年齢と立場が異なる者たちが、一つの目的のために力を合わせて一緒に闘い目標を達成することがどれだけ価値があることなのかその喜びを伝えたかったのだと思います。

私たちの人生の中でも、一番やる気が出たり、幸福を感じることができるのは、人を助けたり、助けられらり、共同を経験したときではないでしょうか。

共同することで1人では成しえないことを成し遂げることができるのです。

人類の発展に対する警戒

ラピュタが公開された1980年代といえば日本の高度経済成長期に当たります。日本の経済がぐんぐん伸びていて、日本人全体の生活が進歩していき豊かになっていきました。

今後人類はどんどん進化していきどうなるのか? このまま人類が発展すれば自然が破壊されて地球と人類のバランスが取れなくなるのではないか?  といった不安を多くの人が持っていたともいえるでしょう。

このころのハリウッド映画でも近未来を描く作品が多く作られています。

映画では、自然と科学技術の発展がバランス感覚を失うことへの危機を伝えたいのだと思います。

例えばラストシーンで、ラピュタの破壊からパズーとシータが木の根に引っ掛かって助かったとき、パズーが「木の根に助けられた」というセリフがあります。

コレは、私たち人類は自然に支えられている、守られている、それに気が付いていないが、それを失ったとき人類は危機にぶち当たるという意味ではないでしょうか?

しかしラピュタ公開から約40年経った日本は、40年前の日本人の気持ちとは異なるようです。

今の日本は、未来に対してどんどん発展していくという気持ちを持てないでおり、日本は豊かではなくなってきていると誰もが感じています。

そのため余り科学技術の発展とか、自然となはれていくというのを感じなくなっていて、むしろ発展することへの不安より、このままいけば日本は今までの生活より厳しくなる、世界での豊かさのランキングが下がることへの不安感の方が大きいのではないでしょうか?

目先の欲を優先させることが破滅につながる

ラピュタの悪役は王様の地位である最高権力の座について支配者になりたいというラピュタの末裔ムスカ。地位や金銀財宝が欲しい。ある意味短絡的で計画性に欠け衝動的である人間といえるでしょう。

子供の頃は善が勝ち悪が負けるもんだと思っていました。正義は勝つのだと。

しかし私たちの現実の世界では、現実の厳しさをいやすために、せめて映像の中だけでは善が勝つようにしよう、そのように名作などの映画は作られているんだとも感じていました。

しかし権威の座に就きたい悪人は最終的には崩壊していきます。

子供時代の勧善懲悪の映像は、実は真実だったんかもしれないと思うようになりました。もちろん毎回悪が負けるとは限りませんが、金や権力などで結びついた人同士は共同ができず裏切りが発生しやすい。

目先の欲を優先させる近視眼的なものの見方が計画のずさんさや、衝動的な行動を誘発し敗北に導いたのではないでしょうか?

権力者は実は弱い孤立無援で弱い存在・・・

ラピュタ王になり地上を支配したいと考えたムスカは、パズーとシータの滅びの言葉により敗北します。

ムスカは、王になるためなら自分の野望のためなら他人を犠牲にしても何も感じない男。そのために味方がいないとも言えます。

しかしパズーとシータと海賊はみな味方で、力を合わせてムスカと闘ったからこそ、勝つことができたのではないでしょうか?

一見強そうな権力者は見方がいても利害関係でのみつながっているため実は弱いということを伝えたかったのではないでしょうか。

「天空の城ラピュタ 」を考察

「天空の城ラピュタ」を見ていると誰もが疑問に思う、ラピュタという言葉の意味や、強烈なキャラクタードーラの正体、気になるシータとバズーのその後を考察します。

ラピュタの意味

ゆきにゃん
もしかしたらお空には、まだ人類に見つかっていない島があるのかも!? 

「天空の城ラピュタ」を初めて見た10歳のころ、空にはもしかしたら人類にまだ見つかっていない島が存在するかも? という発想に衝撃を受けました!

大人になってからは、空飛ぶお城ラピュタという発想は宮崎駿監督が初めてだったのか? それとも何か他の作品からの着想だったのか気になっていました。

調べたところ、空飛ぶお城の島という着想は宮崎駿監督が発想したわけではなく、原作があったとか。

その原作とは「ガリバー旅行記」だったとか。

2022年 朝日新聞出版
ガリバー旅行記
ジョナサン・スウィフト
1,499円

ただ宮崎駿監督はガリバー旅行記の大ファンだったかというとそうではないらしく、子供時代にダイジェスト版か何かで見て記憶が残っていたそうです。

でも、飛行機で空飛べる時代なのにまだ見つかってない島なんてありえないわよ。
ゆきにゃん
だから~、台風の雲に守られていて人類が近づけない世界があるのかもよ~

飛行機で空高く飛べる現代社会であっても、誰も近づけない雲に囲まれていていて手付かずの世界があり得るかもしれないからです。

もっと言うと、人類が全部何でも知っているということはあり得ないですよね。この地球の秘密だって分からないことが沢山あるのですカラ。

ドーラの正体は宮崎駿監督の亡きお母さま

ラピュタの登場人物の中で、主役である少年パズーも少女シータもわりとあっさりした性格の持ち主で、特別個性的ではありません。

作品の中でひと際目を引く脇役キャラクターが海賊のドーラ。もしドーラがいなかったら、ラピュタの作品が与える印象はこれほどまでではなかったハズ。

「ラピュタ」に登場する女海賊ドーラを連想してくれるといい。病気がちだったので、あの肉体的活発さはなかったし、もう少し美人だったと信じたいが、精神的迫力はまさにドーラに通ずるものがあった。

ジブリの教科書

宮崎駿監督のご兄弟は、ラピュタのドーラは実は母親がモデルであると述べています。

お母様は、宮崎駿監督がナウシカやラピュタで名声を博す前に亡くなられていますが、作品の中で息子に駿監督によって生きているのですよね。

パズーとシータその後はどうなる?

主人公の少年パズーと、少女のシータは、2人で滅びの言葉を使用して、ムスカの野望を打ち砕きます。

その後パズーとシータはどうなるのでしょうか?

原著:宮崎 駿, 著:亀岡 修
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小説版では、 2人が出会うまでにいた場所、パズーは炭鉱へ、シータはゴンドラの谷へ戻り暮らしています。

パズーもシータも2人とも両親のいない孤児ですので、故郷に戻らなくてはいけない訳でもないかもしれません。しかし故郷には家族が住んでいた面影や、今までの生活があるからです。

半年後、パズーがシータの元を訪れ再会するのです。その後2人がどうなるのか、同居するのかや結婚するのかなどは描かれていません。

でもきっと2人は結婚するでしょう、生活にはお金が必要なためゴンドラに住むシータが炭鉱で働くパズーの元で暮らすような気がします。

フィルムコミックでラピュタの伝えたいことを再確認!

ラピュタは、10代前半の少年少女が主役の冒険アクション&勧善懲悪のストーリー。

悪が負けて善が勝つというのは現実の世界をいやすために作られた虚像である、そうかもしれません。

しかし一方、悪は、お金と権力と、近視眼的なものの見方から崩壊を導きやすいとも言えるでしょう。

もう一度ご自身の目で、勧善懲悪ストーリーは実は虚像ではないというのを確かめてみてはいかが!?

ラピュタの伝えたいことをもう一度ご自身の眼で再確認してみたい方は、映画のオリジナルフィルムをそののまんまオールカラーコミック化したジブリの「フィルムコミック」を読むのがおすすめ。

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